国内外で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、連日世界中でトップニュースとして報じられ、各政府から注意が促されています。人々にはWHO(世界保健機関)のガイドラインに従うことが求められています。

シチュエーションによって、4月に予定されていた大規模気候マーチの開催は、厳しくなるかもしれません。


慎重な行動を

WHO当局は公式ガイドラインを 公表、抗議集会や若者たちによる気候マーチを中心とした、大規模集会に関連する指針をまとめました。COVID-19は非常に深刻な感染症ですので、ガイドラインをご一読の上、遵守を心がけてください。なお、ガイドラインは今後強化されることが予測されます。

 

 

 

危機を危機としてとらえずに、危機を解決することはできません。私達は、専門家と科学に基づいた視点のもとで団結しなければなりません。 これはすべての危機に当てはまります。 専門家は、コロナウイルスの拡大を急激なカーブを画かないよう、また拡散を遅らせるために、公共の場で大規模な集会をしないよう訴えています。

グレタ・トゥーンベリ

お住まいの地域の公衆衛生上の指針をご覧の上、地域の規制や助言、ウイルスの隔離措置についてご確認ください。

常に最新の情報を確認することで、お住まいの地域の安全を守れるかの判断が可能となります。現時点ではこれを最優先事項として取り組んでください。


今できる3つのアクション!

気候危機に対して、私たちは立ち上がり続けます。しかし、いまは公共の場での大規模集会への参加を促すことはできません。

そこで、今後の見通しが立たないことを受け、気候マーチのクリエイティブな開催方法を、リストにまとめました。 グローバル気候マーチのサイト(globalclimatestrike.net)で、順次ご紹介していきます。

①トレーニング

これからの数ヶ月間、室内で過ごすことが多くなるのであれば、大事な時間を使って、気候をめぐる科学、正義、アクションについて、さらに学んでみませんか?その上で、キャンペーン戦略やメディアへの働きかけ、そして社会運動についても、一緒に学びを深めていきましょう。そのために役立つ様々なオンライントレーニングもあります。 私たち皆が「伝える力」を身につける必要があります。そして人々の心を揺さぶるような、気候正義をめぐる闘いのストーリーを伝えるのです。350.orgは、気候マーチをリードする若者たちや活動家と連携、これらのストーリーをまとめていきます。

また外出を促さている期間、気候マーチ主催者がオンライン上で気軽に集まり協力できるスペースを提供します。そして気候運動にとって極めて重要なこの1年間、このムーブメントをさらに大きく、しかし安心・安全に高めていきます。

例えば、オンラインセミナーやライブ配信の主催をご検討ください。これらの取り組みを通じ、同様のキャンペーン目標や未来へのビジョンを掲げる、国内外の仲間たちとつながることができるはずです。またこの機会に、規制が解除された際に何ができるか、事前に計画を立てることも可能です。ご自分で主催するには、まずはぜひ、こちらの オンライントレーニングをご覧ください。

②室内から参加

外出ができなくても、すぐに参加できる、しかし実際に効果的だった海外での事例をご紹介します。これらのケーススタディは、公共の場での大規模集会を必要としていません。

SNSに投稿

自分で撮った写真を、共通のビジュアルやハッシュタグ(#グローバル気候マーチ や #FridaysForFuture など)を添えるか、ソーシャルメディアでシェア!
共通のビジュアル。例えば同じデザインのポスターをダウンロードし、プリントしたものや、同じスローガンの手作りプラカードなどのことです。
できれば、オリジナルのデザインのものを作ってもらいましょう。もしくは、この問題に取り組む理由を一言書いてもらうのも良いアイデアです。
主催者は、その後、投稿されたすべての写真をまとめた上、#ClimateStrikeOnline や #DigitalStrike でタグ付けすると効果的です。

写真マーチ

マーチに参加するつもりだった人たちに、プラカードを掲げた自分の写真を撮ってもらうようお願いします。その際、友だちや家族も一緒に撮影すると効果的です。
主催者はこれらの写真をプリントアウトした上、公共の場に並べます。例えば、キャンペーンで働きかける銀行や市役所の前に写真を並べた上、公衆衛生上の理由から集まることはできないけれど、人々は自宅で抗議していることを説明したボードなどを設置します。
2018年、フィリピンではプロジェクターを使用しデジタル上での写真アクションが開催されました。主催者は、安全上にデモに参加できなかった人々の写真を投影することができます。
Globalclimatestrike.net で特集します。

ソーシャルアクション

外出できないというのはストレスですが、これを機会にパソコンをクリエイティブに使う時間ができます。例えば、キャンペーンで働きかける人物の、ソーシャルメディアのプロファイルに、気候危機についてコメントを投稿しましょう。また口コミやレビュー欄から皆でコメントを投稿、もしくはツイッターやインスタグラムに大量のメッセージを一斉送信することで、ターゲットに圧力をかけるのです。作戦実行の際には、自宅隔離を余儀なくされた、世界各国の気候マーチ主催者と連携し、お互いのキャンペーンをサポートし合いましょう。

電話&メールのアクション

キャンペーンで働きかける銀行などのターゲットに対し、大勢の人で電話をかけたり、テキストメッセージやメール、ファックスを送ったりすると、非常に効果的です。日本では若者たちを中心に、石炭プロジェクトへの融資を行う銀行に電話で抗議する、もしもしキャンペーンが開催されました。

アートを作成

気候のためのアート(#Art4Climate)をテーマに、アート作品をつくります。素材はなんでも構いません。作品はソーシャルメディアにシェア、もしくは窓やドアに直接飾り付けても素敵です🎶

窓やドアに飾りつけ

気候のためのアート(#Art4Climate)と同様、プラカードやポスターをつくり、外から見てわかる場所に飾ります。そして近所の人や地域の人に#気候マーチ が継続していることを知ってもらいましょう!

カセロラソ

カセロラソとは、鍋やフライパンなどをたたいて抗議するデモのことです。地域の人たちと一緒に時間を決め、窓際やベランダ、もしくは十分スペースのある街頭で、鍋やフライパンを力いっぱいたたきます。この「鍋たたきデモ」は、プエルトリコレバノン、アイルランド、 アイスランド 、ケベック、 ならびにラテンアメリカ各国において開催され、相手の耳をつんざかんばかりの抗議手段となっています。.

③屋外で参加

お住まいの国の公衆衛生ガイドラインで、公共の場での集会が規制されていなくても、やはり心配という場合、安全のため規模を縮小しつつ、最大限のインパクトをもたらすことは可能です。ここでは、そんなクリエイティブな作戦をご紹介します。

    • まず、屋外でのアクション開催にあたり、最初から最後まで、参加者が手洗いできる場所を確保しましょう。
    • また参加者同士、少なくとも1メートル以上は間隔を開けるようにします。少人数でも、視覚に強く訴えることは可能です。
    • 外出せずに自宅からアクションに関わったりサポートしたりしたい、という人のための参加オプションを設けましょう。銀行や地元の議員事務所をはじめとした、働きかけるターゲットへのメッセージ提出は、少人数で実施します。その上で、他の参加者には、地元メディアやソーシャルメディアを通じ、自宅からオンライン上でメッセージを強化するようお願いします。
    • 異なる複数の場所に、それぞれ少人数で集まり、キャンペーンにとって有意義なアクションを起こすという作戦もあります。これは、さまざまなレベルで実行可能です。同じ都市または都道府県、地域、国、ひいては世界各国の複数の場所で、小規模なグループアクションを起こすのです。
    • キャンペーンをオンラインで同時開催 – 普段、街頭で気候マーチや気候ストライキに参加したり、フライヤーやチラシなどを配布したりしている方は、ぜひキャンペーン情報をオンラインにも掲載してください。働きかける相手に声を大にして訴えかけるため、オンラインキャンペーンを立ち上げるか、既存のオンラインアクションにご参加ください
    • 新型コロナウイルスにより、もっとも深刻な影響を受けるのは高齢者です。若者たちのグループならば、地域で孤立し、支援を必要としている高齢者をサポートできます。 例えばローマでは、若者たちがお年寄りの食料品を届ける支援活動を始めました。

      「65歳以上で外出できない?健康に問題がある?買い物は、私たちに任せて」イタリア・ローマ

       


いま、何ができるのか?

これからの1ヶ月、350.orgは状況をしっかりと注視した上、最新情報や新たな指針を公表していきます。私たちは、気候マーチ&ストライキを牽引する、世界中の若者たちや団体と連携、引き続き気候正義を求められるよう、そして皆が聞くべきストーリーを声を大にして伝えられるよう、クリエイティブなアイデアをご紹介していきます。 最新情報についてはglobalclimatestrike.net をご覧ください。

「他にもこんなオンラインアクションのアイデアがある」という方、もしくは「一緒にボランティアで考えたい」という方、こちらのアンケートに記入の上、ご登録ください。

周囲の皆と健康を確かめ合い、無事でお過ごしください。そしてどうか、手洗いを忘れませんよう。