私がグレタさんを知ったのは、スウェーデンの視察ツアーに行った直後、就職活動が解禁された今年の春でした。まさに自分が現地で訪れたスウェーデン議会前で、気候危機を訴えるためのストライキをたった一人で始めたということにも驚きましたが、それ以上に感銘を受けたのは彼女のスピーチでした。
彼女の発言は、当時私が就活で出会った「大人」や「社会人」に抱いていた行き場のない憤りを見事に代弁していました。環境問題は、二の次で利益最優先が当たり前。世の中はそんな簡単に言えるほど甘くない。「若者」の自分は、そんな通説で度々口を塞がれてきました。けれど、グレタさんは世界の大人を前に、見事に言い返していました。
16歳の少女の言葉を聞いて、世の中を知らないのはむしろ、経済成長しか頭にない大人の方ではないかと思いました。そして、これからの時代を生きる私たちの世代こそ、彼女のようにみずからの未来が脅かされていることを認識し、躊躇わずはっきりと大人へ向けて物申す権利があるのだと実感しました。
私はグレタさんという存在に、これ以上ないほどの勇気をもらいました。グレタさんをきっかけに出会うことができた若者たちと共に20日、もう一度、その勇気を振り絞り行動を起こしたいと思います。
宮崎 紗矢香(立教大学4年)